とやまけんのおもいで

諸般の事情により、ブログサイトの再構築をしている。作業をしつつ、以前に書いたものを読み返していた。

旅行に行かないとブログが書けないのは変わっていないのだが、ちょっと前までは文章が短く、軽かった。いつの頃からか文章は長くなり、しかも無駄にオチをつけるようになった。冷静に読むと、どうにもクサイし、過剰である。

YouTubeの時代というか、活字離れの時代である。オンライン上とはいえ、長い文章を読んでくれるような読者はいるのだろうか。自己満足に浸っているだけの可能性がある。以前のスタイルに戻して書いてみよう。

7月に訪問した富山県の魅力は、山と海の近さではないだろうか。

山の中の黒薙温泉で一泊した後は、漁港で有名な氷見を目指した。富山湾を見ながら寿司を食べられる観光列車があり、それに乗ってみたいと思っていたのだ。COVID-19の影響で運休していたが、ちょうど再開したようだった。

列車を降りて、ちょっと散歩してみる。駅から歩いて漁港を訪ねることにした。氷見で最も有名なのはブリだと思うが、夏は時期ではない。

日曜の氷見漁港はガラガラだった。しかも夕方、すでに漁港の食堂は閉まっており、海水浴に来ている地元の人くらいしかいない。完全にタイミングを逸してしまった。

列車で寿司を食べられたので、氷見に行った目的は達したのだが、このままで良いわけがない。商店街を戻りがてら蒲鉾屋さんを見つけ、自宅に発送してもらった。昆布を巻いた富山名産の蒲鉾である。

翌日は再び山方面に戻った。高岡からバスで合掌村を訪ねる。いまや世界的な観光地なのだろうが、今年はすいていた。

高岡は鋳物の街として有名らしいが、ウイスキー蒸留所もある。一般的にウイスキーの蒸留器は銅板を溶接して作ることが多い。ここでは鋳物の蒸留器を使用している。しかも銅と錫の合金とのこと。予約制で見学させてもらえるので、合掌村の帰りにお邪魔した。

山と海が近くて地理的には奥行きが浅いが、富山は奥が深い。

(富山の旅:しおり)

くろなぎおんせんのおもいで

帰省するとか、海水浴に行くとか、それぞれ「正しい」夏休みの過ごし方というのはあるのだろうが、COVID-19のせいもあって、今年の夏を正しく過ごすのは困難だろう。

昔から僕には社交性が欠けているが、オッサンになって悪化しているようで、観光地の人混みすらイヤになってしまった。ピークシーズンを避けるべく、夏休みは7月か9月に取ることにしている。

そんな僕は夏の温泉が苦手である。大浴場がオッサンであふれているのはイヤなものだが、それ以上に苦手なのは元気すぎる子供である。独身オッサンには子供が縁遠いので、全く免疫がないのだ。

昨年、入梅前に黒部ダム奥地の見学ツアーに参加した。ツアーの起点は宇奈月温泉なのだが、その源泉は山奥にあって、お湯を宇奈月までパイプで運んでいるとの事だった。この源泉が黒薙温泉という温泉になっているそうだ。山の中の一軒家とのことである。

山奥の温泉なので、冬季は休業している。ゴールデンウィーク後に行こうと思っていたのだが、今年はCOVID-19である。そんな場合ではなかった。旅館は6月くらいから再開していたが、最初の週は満室だった。その後は梅雨に入ったので見送り。

黒薙温泉は来年に持ち越そうかと思ったのだが、よくよく考えると2月に出張で那覇に行って以降、日光に日帰りで行ったほかは、どこにも出かけていない。出かけられる見込みもないので、旅行の計画すら立てていない。むしろ仕込んでいた旅行のキャンセルばかりしていた。こんなことでいいのだろうか。

社交性のないオッサンとしては夏の温泉を避けたいのだが、色々と聞いてみたところ、学校の夏休みは8月中旬の数週間だけらしい。そもそも観光地は人出が少ないらしいし、なんとかなるのではないか。ちょっと日程的に無理をして黒薙温泉に行ってみることにした。

まずは宇奈月温泉へ向かい、トロッコ列車に乗る。20分ちょっとで最寄りの黒薙駅に到着。駅と言っても、山の中の停車場だ。駅前には黒薙温泉に通じる登山道しかない。

駅から温泉までは約600メートル。とはいえ、登山道のアップダウンである。かなりキツイ。

着いてみると、温泉宿というよりも山小屋のような造りである。缶ビールがアホみたいに高いのも山小屋と同じだが、かまわずアホみたいに飲む。

宿の注意書きにも書いてあるのだが、8月はアブが多いとのこと。どうやら水の周囲に集まるらしく、露天風呂は危険である。

そうは言っても山奥の温泉に来たので、露天風呂に入らなければならない。川沿いの混浴大露天風呂だ。

意を決して入ってみた。アブは耐水加工されていないので、水の中までは入ってこない。入浴している限りは問題なさそうである。

多少のぼせてきて、半身浴になったあたりが危険の始まりだった。アブがブンブン飛んでくる。幸か不幸か、他に入浴客はいない。狙い撃ちというか、入れ食いである。

何をしても誰にも迷惑をかけないので、バタバタ動き回ることでアブを回避できる。それでも皮膚に違和感を感じると、いつの間にかアブに取りつかれている。あわてて掴んで引き離す。せっかく温泉に来たのに、全く気が休まらない。

ふと気付くと、股間に違和感があった。そこは止めてほしい。引き離している暇もない。奴らは耐水加工されていないので、絶叫して風呂に入った。結果的には遅すぎたのだが。

山小屋のような温泉宿は、今年はCOVID-19のせいで宿泊客数を制限しているらしい。それでも家族連れが2グループ。

やっぱり夏の温泉は騒がしかった。人数が少ないとはいえ、子供は遊ぶものであり、叫ぶし走るし大変である。せっかく温泉に来たのに、全く気が休まらない。

とはいえ、前日が大雨だったせいで川の水量が多く、ピーピー叫んでいる声も水音にかき消された。しかもアブのせいで露天風呂に子供はいない。

結果的には例年よりダメージが少なくて済んだのだろうが、それでも社交性のないオッサンは夏休みに温泉へ行ってはダメだった。夏に日程的な無理をして温泉に行くくらいなら、冬に気候的な無理をして温泉に行くべきだと思った。

やっぱり今年の夏を正しく過ごすのは困難だった。

しちがつのおもいで

タイミング的には夏枯れということになるのかもしれないが、それには関係なく、もう旅行ネタがない。なにかイベントがないとブログを書けないのが三流ブロガーの特徴なのだろうが、このままではCOVID-19のせいで、僕のブログが消滅してしまう。なんとかしないと。

しょうがないので先月の僕の人生について書いてみよう。内容の無さは、きらびやかな上野東照宮の写真で誤魔化したい。写真を撮影したのは6月だが、多少の誤差は大目に見て欲しい。なにしろネタがない三流ブロガーなのだから。

そんな僕の7月は過酷だった。

三流ブロガーにもプライドはあり、会社のグチは書かない事にしているが、7月は業務上の貰い事故のようなものが4件もあった。週に一度の計算である。

トラブルというわけでもなく、僕が非難されるようなものでもないのだが、こういうのは疲れる。無駄に残業も増えるし。かなり堪えた。

そういう時に限って、弱り目に祟り目、腕をあげると激痛がはしるようになった。しかも同時期に腰痛も悪化した。1時間くらい座っていると、立ち上がるのが一苦労である。満身創痍のようだ。

以前にストレッチ教室を挫折した僕は、鍼灸院の治療で何とかしてもらうのが健康法である。自分で伸ばすことをしないのなら、適度な刺激を与えて貰えばいい。

鍼灸院に行ったところ、年齢的には五十肩になってもおかしくない、とのことである。いくらなんでも五十肩には早過ぎるのではないかと思ったが、そういうときは四十肩と呼べばいいだろうとのこと。

押したり刺したりしながら診てもらったところ、症状的には初期の五十肩に近いが、診断確定するには病院にレントゲンを撮りに行く必要があるらしい。そんな面倒くさいことはパスした。わざわざ正式にオッサンであると認定してもらう必要はない。

しかも五十肘の疑いもあるらしい。腕を動かすと肘も痛いのだ。マウスの使い過ぎの可能性があるようだ。さらには腰痛悪化も、肩や肘の影響で姿勢がおかしくなっているのが原因の可能性大らしい。

手首から肘にかけてを意識的にストレッチするようにとのこと。またリストレスト付きマウスパッドを買うよう勧められた。

やっぱり満身創痍である。

自宅用 (東京と横浜で二重生活しているので2枚、さらに在宅勤務時の会社PC用に1枚) と会社用で合計4枚もリストレスト付マウスパッドを購入し、鍼灸院に何度か行ったのだが、肩から肘まで痛いままである。徐々に肩の可動域は増えているようだが、それでも腕をまわすと痛みがはしる。

4回目に鍼灸院へ行った時に、どこが痛いのかを改めて聞かれた。

以前にも歯医者で同じような質問をされたことがあるが、この手の質問は苦手である。腕をまわすと肩の付け根から腕にかけてが痛い。どこというよりも、全体的に痛いのだ。

しかし、鍼灸師が僕の動きを見ていると、腕の角度によっては、痛がらずに腕をまわせている場合があるとのこと。

再検討の結果、諸悪の根源は肘痛ということになった。多少、腕のスジには負担がかかっているが、そこまでの痛みにはならないらしい。原因は冷えではないかとの指摘。

会社ではクーラーの下に座っていて、冷風が直撃している。涼しくてラッキーくらいに思っていたが、着実にオッサンを蝕んでいたらしい。

普通のマウスパッドを持っているにも関わらず、4枚もリストレスト付きマウスパッドを買ってしまった。あれは無駄だったのではないか。そもそも会社が原因で肘痛になったのだから、労災にはならないのだろうか。

結局は会社のグチを書いてしまった。所詮、そこらのオッサンの日常なのである。ブログを継続するには、やっぱり旅に出ないとダメそうだ。