ぺなんのおもいで

前回ペナン島に行った時はホテルに滞在するのがテーマだったので、あまり観光らしい観光はせず。モスクを見に行ったり、ピューターの加工体験教室に行った他は、おおむねホテルのバーで飲んでいた。

ゆえにペナン島についてはイマイチわからず。

今回は特に予定は立てず、フラフラとペナン最大の都市であるジョージタウンを歩いた。観光地になっている昔の豪邸を訪ねてみる。あとはホテルのベランダでビールを飲みながら昼寝。

到着初日にピューターのタンブラーを買いに行き、さらにビールも買った。

マレーシアには大してビールの選択肢はなくて、タイガービール (シンガポール)、アンカー (サンフランシスコ)、ハイネケン (オランダ)、ギネス (アイルランド)、それとスーパードライ、くらいだったかな。

どちらかというとエールの濃厚な味わいが好きで、喉越しを追求するような軽いビールは苦手だったのだけど、今回は消去法でタイガービールばかり飲んでいた。

そして分かった。常夏のような島で日陰に寝そべって海を眺めながらであれば、軽いビールも悪くない。むしろ、キンキンに冷えた軽いビールを見境なくグビグビ飲んでいるのがいい。

そんなこんなで午後の大半は酔っ払っており、たしかに豪邸を2軒ほど見に行ったものの、いまだペナン島についてはイマイチわからず。

じょーじたうんのおもいで

人は人生において、しばしば道に迷う。下手をすると、道を踏み誤る。迷うも踏み誤るも大した違いはなさそうにも見えるが、迷うくらいだと多少の経済的損失で済みそうなところ、踏み誤ると法律の下で更生する必要が出てきそうな気がする。

僕はジョージタウンで、しばしば道に迷う。

前回、ジョージタウンで道に迷っていると、なんだか素晴らしい通りを見つけた。

ジョージタウンといえば、植民地時代のイギリス風の建物もいいが、ショップハウスというローカルな古い街並みがいい。ただ、電飾の看板が付いていたり、手をかけられていなくてボロボロだったり、なんとなく落ち着かないことも多い。

その通りの一角には、手をかけられてホテルになっているシッョプハウスがあったり、その他の普通の民家もなんとなく地味で風情があったりと、落ち着くのである。

その時は炎天下で道に迷っていたので、絶望的になりながら通り過ぎただけだった。

今回もその通りを訪ねてみたいと思っていたが、ホテルの名前も忘れてしまったし、地図からは場所の想像がつかない。

それでも相変わらず道に迷っていたところ、なんとなく同じ通りにたどり着いた。

黄昏時、そんな道を歩くと実にいい。夕立後は多少涼しくて、心に余裕もある。

場合によっては道に迷うのも悪くないと思った。ただし、スコールがあるせいか、ジョージタウンの側溝は深めに作られており、道を踏み誤ると更生の道のりは厳しい。

まれーしあのおもいで

基本的に年末年始は仕事になるので、1月に代休を取る。

無理をすれば5日あるとヨーロッパに行けるので、昨年はシチリアに行ってみたが、完全にオフシーズンだった。南イタリアといえば一年中あたたかいようなイメージがあったが、ヨーロッパの冬は寒いと相場が決まっていたのだった。イメージ先行の計画は完敗だった。

その反省も踏まえつつ、暖かいところを目指そうと思った。しかし腹の出たオッサンにビーチは似合わない。

そんなこんなでマレーシア。2013年10月に行ったばかりだが、あの時は暑かった。秋になって日本が涼しくなったと思ったのに、旅に出たら32〜33度あって懲りたのだ。旅行の計画を立てたのが夏前だったので、暑さは考慮の対象外だった。いつもながら、ほころびのある計画である。

そんなマレーシアも、冬なら適度な温度ではないか。無理して4日で行ってみようではないか。

そんな期待とともにシンガポール経由でペナン島のジョージタウン。マレーシア第二の都市といえども、わりとコンパクトな街なので3日ほどで十分である。

確かに冬のせいか、33度というわけではない。しかし適温ではない。暑い。連日30〜31度ある。冬でも夏でも大した違いはない。

しかも暑いだけならともかく、日差しが強い。日本と同じ太陽とは思えないほどである。急激に焼かれたせいか、ちょっと外に出ているだけで顔も腕も痛い。冬の太陽に慣れ親しんだせいか、日焼け止めという概念は全くなかった。

相変わらずツメの甘い人生である。